50歳からの資産設計

FIRE後の医療費・介護費、どう備える?50歳の私が老後資金と分けて考えてみた

聴診器と電卓を背景に医療費と介護費の備え方を考えるアイキャッチ
医療費・介護費は、制度で守られる部分を知ったうえで、老後資金と分けて考えます

FIREやサイドFIREを考え始めると、急に気になるお金があります。

医療費と介護費です。

毎月の生活費なら、今の家計からある程度は想像できます。
教育費も、進学先を仮定すればざっくり計算できます。

でも、医療費と介護費は分かりにくいんですよね。

いつ必要になるのか。
どれくらい続くのか。
公的制度でどこまで助けてもらえるのか。

考え始めると、数字がぼんやりしたまま不安だけが大きくなります。

私も50歳になり、老後資金はさすがに遠い話ではなくなってきました。
とはいえ、今いちばん目の前で気になっているのは、まだ小学生の子どもの教育費です。

教育費もある。
老後資金も必要。
そこへ医療費と介護費まで加わる。

正直、「全部いっぺんに備えるのは無理じゃないか」と思います。

たぶん、同じように感じる家庭は多いはずです。

そこで私は、医療費と介護費を老後資金の大きな箱にまとめて放り込むのではなく、公的制度で守られる部分、制度の対象外になりやすい費用、介護に備える予備費に分けて考えることにしました。

先に結論を言うと、必要額をぴったり当てるのは難しいです。

でも、分けて考えるだけで「何となく怖いお金」から「少しずつ準備できるお金」に変わります。

「で、結局いくら必要なの?」と思いますよね。

一律の正解はありません。
ただ、介護費は2024年度調査の平均を単純計算すると約542万円です。医療費は高額療養費制度があるため、何百万円と一括で置くより、制度対象外費用と突発的な支出へ対応する現金を別枠にする方が現実的です。

私なら、介護費は約542万円を参考値として見ながら段階的に備え、医療費は小さな予備費から始めます。

いきなり完璧に用意するのは、さすがに無理がありますからね。

FIREを考えると、医療費と介護費が急に気になってくる

会社員として毎月給与が入っている間は、多少の医療費が出ても、その月の家計で吸収できることがあります。

ところがFIRE後は違います。

給与収入がなくなった状態で病院代が続けば、生活費と同じように資産から取り崩すことになります。

同じ1万円でも、給与から払う1万円と、減っていく資産から払う1万円では、感じ方が違いそうです。

これ、地味に怖いんですよね。

しかも、医療費や介護費が増える時期は、体調の問題で働きにくくなる時期と重なる可能性があります。

出ていくお金は増える。
働いて補うのは難しくなる。

FIREを目指す側から見ると、なかなか重たい組み合わせです。

一方で、今の私は、大きな医療費を毎月払っているわけではありません。
介護サービスを利用しているわけでもありません。

だからこそ、実感がなくて金額をつかみにくい。

「老後は医療費がかかるらしい」
「介護にはかなりお金が必要らしい」

このくらいのぼんやりした理解だと、つい多めに見積もりたくなります。

でも、教育費もこれからかかります。
使うかどうか分からない医療・介護費のために、今の暮らしや教育費を削りすぎるのも違う気がします。

全部の不安を一度に消そうとするのではなく、まずは何にいくら備えるのかを分ける。

私はここから始めるのが現実的だと思っています。

まず知っておきたい、医療費は全額を自分で払うわけではない

老後の医療費を考えるとき、まず確認したいのは公的医療保険です。

病院でかかった医療費の総額を、そのまま自分で払うわけではありません。

50~69歳の窓口負担は原則3割

50~69歳の医療費の窓口負担は、原則として3割です。

たとえば、保険適用の医療費総額が10万円なら、窓口で払う金額は原則3万円です。

もちろん3万円も軽くはありません。
ただ、「医療費総額10万円」と「実際の窓口負担3万円」は分けて見ないと、不安を大きく見積もってしまいます。

年齢が上がると原則的な負担割合は変わりますが、所得によって2割や3割になる場合もあります。

なので、「老後になれば必ず1割負担」と決めつけない方がよさそうです。

まずはざっくり、こう見ておくと分かりやすいです。

見る数字意味家計で考えるときの注意
医療費総額治療にかかった費用全体自分が全額払う金額ではない
窓口負担保険適用後に自分で払う金額年齢や所得で割合が変わる
制度対象外費用食事代や差額ベッド代など高額療養費の対象外になりやすい

数字を見るときは、何の金額なのかを確認する。

当たり前のようですが、ここを混ぜると話がややこしくなります。

高額療養費制度で月ごとの負担には上限がある

大きな治療や入院で医療費が高くなった場合には、高額療養費制度があります。

1か月の保険適用医療費の自己負担が、年齢や所得に応じた上限を超えたとき、超過分が支給される仕組みです。

厚生労働省の例では、70歳未満で年収約370万~770万円の人が、医療費100万円の治療を受けた場合、自己負担は約8万7,000円まで抑えられます。

参考:厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」

医療費100万円と聞くと、かなり身構えますよね。

でも、保険適用の治療であれば、窓口負担30万円をそのまま全部負担するとは限りません。

この制度を知っているだけでも、「大きな病気になったら一度に何百万円も消える」という不安は少し整理できます。

ただし、注意点もあります。

  • 自己負担上限は年齢や所得区分で異なる
  • 原則として毎月1日から末日までで計算される
  • 月をまたいだ治療は別々に計算される場合がある
  • 加入している健康保険によって手続きや付加給付が異なる
  • 制度の対象にならない費用がある

高額療養費制度があるから、入院時に出ていくお金がすべて上限内に収まるわけではありません。

なお、高額療養費制度は2026年8月と2027年8月から、段階的な見直しが予定されています。

制度は変わることがあります。
この記事を公開するとき、そして実際に使うときには、厚生労働省や加入している健康保険の最新情報を確認したいところです。

公的制度があっても、医療費の全部が安心というわけではない

高額療養費制度を知ると、少し安心できます。

でも、「それなら医療費の予備費はいらない」とはなりません。

制度の対象外になる費用があるからです。

代表的なものは、次のような費用です。

  • 差額ベッド代
  • 入院時の食事代
  • 先進医療の技術料
  • 保険適用外の治療やサービス
  • 通院や見舞いの交通費
  • 入院用品や日用品

これらは治療内容や入院日数、選ぶ病室などで変わります。

さらに家計全体で見ると、病院に払うお金だけでは済まないこともあります。

自分や家族が仕事を休めば、収入が減るかもしれません。
家事や育児の代行が必要になるかもしれません。
遠方の病院なら、交通費や宿泊費がかかる場合もあります。

つまり、備えたいのは「医療費」だけではなく、治療中に家計が回るためのお金です。

ここ、私はけっこう大事だと思っています。

保険適用の治療費だけを計算して「これなら大丈夫」と思っても、その周りの出費がじわじわ効いてくるかもしれません。

とはいえ、すべての可能性を想定して何百万円も何千万円も現金で置いておくのは、さすがに現実的ではありません。

私なら、まず生活防衛費とは別に、医療用の小さな予備費を作ります。

そして、差額ベッド代をどこまで許容するか、民間保険で何が出るか、公的制度で何が対象になるかを一度確認します。

分からないまま保険を増やすより、先に「何が対象外なのか」を知る方が、たぶん無駄が少ないです。

介護費は、医療費より金額の幅が見えにくい

医療費以上に分かりにくいのが介護費です。

介護が必要になるかどうか。
必要になった場合、どのくらい続くのか。
在宅で暮らすのか、施設を利用するのか。

この違いで費用がかなり変わります。

正直、将来の介護費を一つの数字に決めるのは無理があると思います。

介護保険の自己負担は原則1割、所得により2~3割

介護保険サービスを利用した場合、利用者の自己負担は原則1割です。

一定以上の所得がある人は2割または3割になります。

参考:厚生労働省「介護サービスの利用料」

ここでも、サービス費用の全額を自分で払うわけではありません。

また、高額介護サービス費制度があり、所得区分に応じて月々の利用者負担に上限が設けられています。

ただ、介護も医療と同じで、制度の対象外になる費用があります。

  • 施設の食費
  • 居住費
  • 日常生活費
  • 支給限度額を超えて利用したサービス費
  • 自宅の改修や介護用品の一部

施設介護では、サービス利用料よりも食費や居住費の方が家計に重く感じる場合もありそうです。

介護保険があるから、施設介護を含めたすべての費用が1~3割になるわけではありません。

この点は、かなり誤解しやすいところです。

平均約542万円は「参考値」として見る

生命保険文化センターの2024年度調査では、介護にかかった費用の平均は次のようになっています。

項目平均
住宅改修・介護ベッドなどの一時的費用47.2万円
毎月の介護費用9.0万円
在宅介護の月額5.3万円
施設介護の月額13.8万円
介護期間55.0か月(約4年7か月)

一時費用47.2万円に、月額9万円を55か月分足すと、単純計算で約542万円になります。

参考:生命保険文化センター「介護にはどれくらいの費用・期間がかかる?」

数字だけ見ると、「やっぱり500万円以上必要なのか」と思いますよね。

私も最初に見たときは、けっこうかかるなと思いました。

ただ、この約542万円は調査回答者の平均を単純計算した参考値です。

在宅介護か施設介護かで月額は大きく違います。
期間も人によって違います。
要介護度や家族の支援状況でも変わります。

平均約542万円を、そのまま自分の必要額と決めない方がいいです。

平均は、考え始めるための目安にはなります。

でも、「わが家ならどうなりそうか」を考えるには、在宅、施設、長期化のケースを分けて見た方が現実的です。

医療費と介護費は、FIRE資金と別の財布にした方が安心

FIRE後の生活費、医療用予備費、介護用予備費を分ける図
全部をひとつの老後資金に入れず、使う目的と時期で分けて考えます。

FIRE後の生活費と、医療・介護費を同じ資産の箱で管理すると、必要額が分かりにくくなります。

たとえば、年間生活費の25倍をFIRE資金の目安にしていたとしても、そこから介護費を大きく取り崩せば、その後の生活費が足りなくなるかもしれません。

逆に、医療・介護費を心配しすぎてFIRE資金に何千万円も上乗せすると、いつまでたっても働き方を変えられません。

どちらもしんどいです。

だから私は、目的別に財布を分けて考えたいです。

お金の箱主な用途置き場所の考え方
日々の生活費毎月の暮らし普通預金など、すぐ使える場所
医療予備費突発的な治療、制度対象外費用現金・安全性の高い資産
介護予備費一時費用、在宅・施設介護の不足分現金を中心に段階的に準備
長期のFIRE資金長い老後の生活費長期運用を含めて考える

ポイントは、医療・介護用の予備費を、値動きの大きい投資資産だけで持たないことです。

必要なタイミングで相場が下がっていたら、安いところで売ることになります。

数年以内に使う可能性がある医療・介護用のお金まで、投資に回しすぎない方が安心です。

私は資産運用を続けたいと思っています。

でも、何でも投資に回せばいいとは思いません。

ネットの言葉を信じて銘柄を買い、下がったあと売れずに塩漬けにした経験もあります。
使う時期を選べないお金ほど、置き場所は慎重に決めたいです。

まずは医療用の予備費を小さく作る。
介護費は50代のうちに目標額を仮置きする。
年齢や家族の状況が変わったら、少しずつ増やす。

いきなり全部を用意しなくても、これなら始められます。

私なら、医療・介護費を3つのケースで考える

医療費と介護費を標準、在宅介護、施設・長期化の3ケースで考える図
平均額をそのまま必要額にせず、わが家で起こりそうなケースとして仮置きします。

医療費と介護費の必要額をぴったり予測することはできません。

そこで、私は一つの金額に決めるのではなく、3つのケースで考えます。

ケース主に考える費用家計への影響
標準ケース医療の自己負担、食事代、差額ベッド代など短期の予備費で対応しやすい
在宅介護ケース月々の介護費、自宅改修、家族の負担月額負担に加えて家族の時間や収入へ影響
施設介護・長期化ケース施設費、食費、居住費、長い利用期間毎月の固定的な支出が長く続く可能性

この表だけでは「いくら用意するか」までは決まりません。

私なら、まず介護費の平均約542万円をひとつの参考線にします。
ただし、今すぐ全額を現金で用意するのではなく、教育費や生活防衛費を優先しながら、50代のうちに少しずつ別枠を育てます。

医療費については、高額療養費制度を前提にしつつ、差額ベッド代や食事代、交通費などに使える小さな予備費から始めます。

これは正解の金額ではありません。

でも、何も決めずに不安だけ抱えるより、仮置きでも数字を置いた方が動きやすいんですよね。

標準ケースは、突発的な出費に備える

大きな介護が長く続かず、医療費も公的制度を使える範囲に収まるケースです。

この場合は、高額療養費制度などを確認したうえで、対象外費用や一時的な支出に対応できる現金があれば、家計への影響を抑えやすいと思います。

まずはこのケースへの備えから始めるのが現実的です。

在宅介護は、お金だけでなく家族の時間も見る

在宅介護は、施設介護より月額費用が低くなる傾向があります。

ただし、家族が介護を担う時間が増えれば、働き方や収入に影響するかもしれません。

数字に出る介護サービス費だけを見ていると、家族の負担を見落とします。

これは、きれいごとだけでは済まないところです。

「在宅なら安い」と簡単に決めず、家族が無理なく続けられるかまで考えたいです。

施設介護・長期化は、毎月の固定費として見る

施設介護は、食費や居住費を含めた月々の費用が続きます。

さらに期間が長くなれば、総額は大きくなります。

ただ、必要になるか分からない最大額を、今すぐ全額現金で用意するのも難しいです。

私なら、標準ケースに対応する現金を先に持ち、施設介護や長期化については、年金、保有資産、住まい、家族の希望を合わせて考えます。

平均値を見て終わりではなく、自分の家計で何が使えるかを見る。

この方が、少し現実的です。

完全FIREよりサイドFIREの方が、医療・介護費には強い

私は最終的には完全リタイアを目指したいと思っています。

ただ、医療費や介護費まで考えると、サイドFIREの安心感も捨てがたいです。

少額でも定期的な収入があれば、医療費が出た月に投資資産を売らずに済むかもしれません。

介護費が少しずつ増えても、その一部を収入で補えるかもしれません。

何より、「予定外の支出が出ても働いて調整できる」という余白があります。

比較項目完全FIREサイドFIRE
定期収入原則なし一部あり
医療・介護費が増えたとき資産取り崩しが増えやすい収入で一部を補いやすい
働き方の調整再就職等が必要になる場合がある時間や仕事量を調整しやすい
精神的な安心感必要資産が十分なら高い予定外支出への対応力がある

完全FIREが悪いわけではありません。

十分な資産と予備費があり、家族も納得しているなら、選択肢になります。

でも、50歳家庭持ちで、教育費もこれからかかる私にとっては、いきなり完全FIREだけを目指すより、サイドFIREを途中地点にする方が現実的です。

これ、少し遠回りに見えるかもしれません。

ただ、医療・介護費が怖くて働き方を何も変えられないより、収入を残しながら少し自由になる方が前に進めます。

完全リタイアを最終目標にしつつ、予定外の支出に強いサイドFIREを途中に置く。

今の私は、このくらいの柔らかい計画がちょうどいいと思っています。

医療と介護が同じ時期に重なったら、世帯単位の制度も確認する

医療費と介護費は、別々に考えるだけでは足りない場合があります。

同じ世帯で、医療費も介護費も大きくなるケースです。

自分が通院しながら、家族が介護サービスを利用する。
あるいは、一人が医療と介護の両方を必要とする。

50代の今はまだ実感がなくても、将来は十分あり得る話です。

こうした負担を軽くする仕組みとして、高額医療・高額介護合算療養費制度があります。

医療保険と介護保険の自己負担を年間で合算し、所得などに応じた上限を超えた場合に、超過分が支給される制度です。

参考:厚生労働省「高額医療・高額介護合算療養費制度について」

制度名が長いです。

正直、一度で覚えられる気はしません。

ただ、「医療と介護が重なったときは、世帯の年間負担をまとめて確認できる制度がある」と知っておけば、必要になったときに調べられます。

ここで気をつけたいのは、待っていれば自動で全部返ってくるとは限らないことです。

申請が必要になる場合があり、対象になる費用や計算期間にも条件があります。

実際に医療と介護の負担が重なったら、加入している医療保険や自治体の窓口へ確認した方が安心です。

もう一つ、FIRE後に見落としたくないのが、病院で払う窓口負担とは別にかかる健康保険料です。

会社員を辞めたあとの健康保険は、国民健康保険、任意継続、家族の扶養に入る場合など、状況によって選択肢が変わります。

どれが使えるか、保険料がいくらになるかは、退職時期や前年所得、家族構成などによって変わります。

つまり、FIRE計画に入れたいのは、病気になったときの医療費だけではありません。

健康な年にも払う健康保険料は、毎年の生活費に入れて見ておいた方が安心です。

ここを忘れて「生活費はこのくらい」と計算すると、FIRE後に思ったより固定費が高くなるかもしれません。

医療費の予備費と、毎年払う保険料は別物です。

ややこしいですが、分けて見ると整理できます。

保険を増やす前に、家族で話しておきたいこと

医療費や介護費が不安になると、保険を増やしたくなります。

私も「保険に入っておけば安心なのでは」と考えることがあります。

ただ、保険料も毎月の固定費です。

使うか分からない保障を増やしすぎると、教育費や老後資金に回せるお金が減ります。

だから、保険を増やす前に、まず家族で話しておきたいです。

  • 介護が必要になったら、在宅と施設のどちらを希望するか
  • 施設を選ぶ場合、月額いくらまでなら家計で対応できそうか
  • 誰が制度や施設の情報を調べるか
  • どの民間保険に入り、何が給付対象か
  • 医療・介護用の現金をどこまで準備するか
  • 親の介護と自分たちの老後が重なったらどうするか

重たい話なので、いきなり全部決める必要はありません。

「もしものとき、どうしたい?」くらいからで十分だと思います。

妻とは日頃から、お金や働き方の話をしています。

それでも、医療や介護の希望まで細かく話せているかというと、まだまだです。

たぶん、話しにくいから後回しにしやすいんですよね。

でも、何も話していないと、いざというときに家族が迷います。

保険か貯蓄かを決める前に、まず希望を共有する。

FIREの話を家族とするときも、医療・介護費を含めて話せると、計画の安心感が変わると思います。

50歳の今からやるなら、まずはこの順番で十分

医療費も介護費も、将来の金額を正確に当てることはできません。

だからといって、何もしないのも不安です。

私なら、次の順番で進めます。

順番やること目的
1公的制度を一度確認する自分で全額備える思い込みをなくす
2制度対象外の費用を確認する現金で備えたい範囲を知る
3医療・介護予備費を別枠にするFIRE資金を崩しすぎない
4家族と希望を話す在宅・施設・保険の考えを合わせる
5年1回見直す制度変更や家計の変化を反映する

まずは公的制度を知る

高額療養費制度、介護保険、高額介護サービス費、高額医療・高額介護合算療養費。

名前だけ見ると難しそうです。

私も制度名が並ぶと、ちょっと読む気が落ちます。

でも、全部を覚える必要はありません。

「大きな負担には上限制度がある」
「食費や居住費など、対象外になるお金がある」
「所得や制度変更で条件が変わる」

まずは、このくらいを知っておけば十分です。

小さく別枠を作る

いきなり介護費500万円を現金で用意しようとすると、かなり大変です。

教育費も老後資金もあります。

だから、最初は小さくていいと思います。

医療・介護用として口座や管理枠を分け、毎月少しずつ積み上げる。

固定費を見直して浮いたお金の一部を回す方法もあります。

これなら、今の暮らしを極端に削らずに始められます。

年1回、家計と制度を見直す

公的制度は変わります。
家族の健康状態も変わります。
収入や資産額も変わります。

一度決めた金額をずっと守るより、年に1回見直す方が現実的です。

「医療用の現金は足りそうか」
「介護費の仮置きは今の家計に合っているか」
「完全FIREの時期を急ぎすぎていないか」

このくらいを確認します。

完璧な計画ではなく、変化に合わせて直せる計画にする。

私はその方が安心できます。

まとめ:分からないお金は、分けておくだけでも怖さが減る

FIRE後の医療費と介護費は、いくら必要なのか分かりにくいお金です。

医療費には公的医療保険や高額療養費制度があります。
介護費にも介護保険や高額介護サービス費制度があります。

一方で、差額ベッド代、食事代、施設の居住費など、制度の対象外になりやすい費用もあります。

介護費の平均を単純計算すると約542万円になりますが、これはあくまで参考値です。

在宅か施設か。
どのくらい続くか。
家族がどこまで支えられるか。

それによって必要なお金は変わります。

だから私は、平均額を見て慌てて全額を用意するのではなく、次のように考えます。

  • 公的制度で守られる部分を知る
  • 制度対象外の費用を確認する
  • 医療・介護予備費をFIRE資金と分ける
  • すぐ使う可能性があるお金は現金を中心に持つ
  • 家族と希望を話す
  • 年1回、制度と金額を見直す

老後資金は、私にとっても一番重い不安です。

でも、目の前には教育費もあります。

医療費も介護費も教育費も、今すぐ完璧に用意するのは無理があります。

まずは分ける。
小さく備える。
定期的に見直す。

これなら、今からでもできます。

完全リタイアを急ぐより、必要ならサイドFIREを途中に置く。
予定外の支出があっても、家族の暮らしを守れる余白を残す。

少し慎重に見えるかもしれません。

でも、50歳家庭持ちの私には、このくらいがちょうどいいです。

不安をゼロにしてから進むのではなく、分からないお金を一つずつ見える形にしながら、資産自由に近づいていきたいと思っています。

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