50歳からの資産設計

加給年金はいくら?50代の私が「年42万円」を老後資金へ入れすぎない理由

2026年9月16日

加給年金と夫婦の年齢差を確認する年金通知、カレンダー、家計ノート

「厚生年金には、年下の配偶者がいると家族手当のようなお金が付く」。加給年金をそう聞くと、老後の家計が少し楽になるように感じますよね。2026年度には年42万円ほどになる代表例もあり、月に直すと約3万5,000円です。

私も50代になり、ねんきん定期便を見るたびに、夫婦で毎月いくら受け取れるのか気になるようになりました。ただ、加給年金は「配偶者が年下なら自動的にもらえる」制度ではありません。本人の厚生年金加入期間、配偶者の年齢・収入・年金の受給権、請求時期で結果が変わります。

この記事では、2026年7月30日時点の日本年金機構・厚生労働省の案内を基に、金額、条件、支給停止、繰下げ、振替加算を整理します。難しい制度を暗記するのではなく、自分たちの老後資金へ入れてよい数字かを確かめる順番を見ていきます。

私は加給年金を「もらえる予定のお金」ではなく、年金事務所で確認できたら家計へ加えるお金として扱いたいです。 期待しすぎて後で不足するより、付けば余白が増える考え方の方が安心だからです。

加給年金は2026年度で年423,700円になる代表例がある

加給年金は、一定の厚生年金加入期間がある人に、生計を維持している配偶者や子がいる場合、老齢厚生年金へ上乗せされる加算です。配偶者に対する加算は「年金の家族手当」と説明されることがあります。

2026年度の配偶者分の基本額は年243,800円です。老齢厚生年金を受ける本人が1943年4月2日以後生まれなら、特別加算179,900円を合わせて年423,700円になります。月平均に直すと約35,308円ですが、年金は原則として偶数月に2か月分ずつ支払われるため、毎月同額が振り込まれる意味ではありません。

私は月約3万5,000円と聞いた途端、毎月の生活費に足したいと思いました。でも、まだ自分たちに付くかも分かりません。うれしい数字ほど、少し立ち止まって見たいですよね。

2026年度の配偶者加給年額月平均の目安
基本額243,800円約20,317円
特別加算(1943年4月2日以後生まれ)179,900円約14,992円
合計423,700円約35,308円
月平均は年額を12で割った説明用の目安。実際の支払月や個別の年金額とは異なります。

私は年42万円と聞くと、旅行や修繕費まで賄えそうだと少し期待してしまいます。でも、この金額は代表的なケースです。受給者の生年月日によって特別加算額は異なり、そもそも配偶者が対象にならない家庭もあります。

年423,700円は、条件を満たす代表例の2026年度額です。すべての夫婦が受け取れる金額ではありません。 大きな数字ほど、家計へ入れる前に自分たちの条件を確認したくなりますよね。

年金額は毎年度改定されます。2028年4月には配偶者加算額の見直しも予定されているため、今50代の人が実際に受給するときの金額は変わる可能性があります。この記事の数字を将来も固定せず、受給直前の案内で更新してください。

本人20年以上・配偶者65歳未満だけでは決まらない

老齢厚生年金の加給年金は、原則として本人の厚生年金被保険者期間が20年以上あり、本人が65歳になった時点などで、生計を維持している65歳未満の配偶者がいることが基本です。一定の生年月日・加入歴では、中高齢の期間短縮特例が関係することもあります。

「自分は会社員を20年以上続けた。配偶者はまだ65歳前だから大丈夫」と考えたくなりますよね。私も最初は、その2つで決まると思っていました。ところが、加給年金では生計維持関係と配偶者自身の年金受給権も確認されます。

日本年金機構の「生計維持」の説明では、原則として生計を同じくしていることに加え、配偶者の前年収入が850万円未満、または所得が655万5,000円未満であることが要件です。別居でも仕送りや健康保険の扶養などから生計同一と認められる場合がありますが、住所だけで機械的に決まるわけではありません。

収入基準が高いので、自分たちには関係が薄いと思う方もいるかもしれません。それでも私は、配偶者の働き方だけで「扶養されている・いない」と決めず、制度上の生計維持を確認しようと思います。

  • 本人の厚生年金加入期間が原則20年以上あるか
  • 本人が老齢厚生年金の受給権を得る時点で配偶者が65歳未満か
  • 夫婦が生計を同じくしているか
  • 配偶者の前年収入・所得が生計維持の基準内か
  • 配偶者自身に長期加入の老齢厚生年金や障害年金の受給権がないか
  • 加給年金の届出に必要な書類を出したか

加給年金は自動的に付くとは限らず、届出を行います。年金請求書に配偶者や子の情報を記入し、戸籍、住民票、所得を確認する書類などを求められる場合があります。個人の状況やマイナンバーの登録で用意する書類は変わるため、年金事務所へ事前に確認します。

「会社員20年」と「年下の配偶者」だけで家計へ加えず、生計維持、配偶者の年金記録、届出までを一組で確認します。 夫婦で働いてきた期間が長いほど、配偶者側の記録も一緒に見たいですよね。

老後資金全体の見通しを作るなら、50代から老後資金を整理する方法も参考にしてください。加給年金だけを切り離さず、夫婦の年金、生活費、現金を同じ表へ置くと見やすくなります。

配偶者に厚生年金の受給権があると止まる場合がある

見落としやすいのが、配偶者自身の年金です。配偶者が、被保険者期間20年以上などの老齢厚生年金や退職共済年金を受け取る権利を持つ場合、配偶者加給年金は原則として支給停止になります。配偶者が障害年金を受けられる間も停止されます。

ここで大切なのは、「実際に年金を受け取っているか」だけではないことです。2022年4月以降は、配偶者の老齢厚生年金が在職などで全額停止され、本人の口座へ入っていなくても、受け取る権利があれば加給年金が止まる場合があります。

私はこの条件を知り、共働き夫婦ほど確認が必要だと感じました。配偶者がまだ60代前半で働いていると、「年金を受け取っていないから加給年金は付く」と思いそうです。でも、厚生年金の加入期間と受給権で判断が変わります。

「振り込まれていないのに、なぜ止まるの?」と納得しにくいですよね。ここでは口座への入金ではなく、配偶者が年金を受け取る権利を持っているかを見る、と分けて考えます。

配偶者の状況加給年金の確認
厚生年金加入が短く、65歳未満他の要件を含め対象になる可能性
20年以上などの老齢厚生年金の受給権あり実際の受取有無にかかわらず原則支給停止
在職で老齢厚生年金が全額停止受給権があれば原則支給停止
障害年金を受けられる受けられる間は支給停止
経過措置などがあるため、個別の年金記録は年金事務所へ確認してください。

「配偶者が繰り下げて受け取らなければ、加給年金をもらえるのでは」と考える方もいるかもしれません。ところが、判定は単に振込を止めているかではなく、受給権があるかで行われます。家計上の作戦だけで支給停止を避けられるとは限りません。

配偶者の年金を「今もらっていない」だけで加給年金を見込まないこと。厚生年金の加入月数と受給権を夫婦それぞれ確認してください。 ねんきん定期便を一人分だけ見ても答えが出ない理由です。

夫婦で書類を見せ合うのは、少し面倒に感じるかもしれません。私も年金の封筒を後回しにしがちです。それでも、互いの加入記録を一度並べれば、加給年金だけでなく65歳以降の収入全体が話しやすくなります。

夫婦の年齢差で受け取れる期間と総額が変わる

65歳の節目を夫婦の年齢差でつなぐ橋の立体イラスト
加給年金は夫婦の年齢差によって受け取れる期間が変わります。

配偶者加給年金は、原則として配偶者が65歳になると終了します。そのため、条件を満たしていても、本人が65歳になったときに配偶者が何歳かで受け取れる期間が変わります。

たとえば本人が65歳のとき配偶者が60歳なら、単純には約5年間が対象期間です。配偶者が64歳なら約1年間です。2026年度の年423,700円を固定して単純計算すると、5年で約211万8,500円、1年で42万3,700円ですが、実際には誕生月、年金の権利発生日、年度改定、支給停止で変わります。

私は年額ばかり見ていたので、1年と5年では家計への影響が大きく違うことに驚き、少し不安に感じました。夫婦の年齢差は変えられませんが、見込む期間は今から確認できますよね。

本人65歳時の配偶者年齢対象期間の単純な目安2026年度額を固定した説明例
60歳約5年約211万8,500円
62歳約3年約127万1,100円
64歳約1年42万3,700円
65歳以上原則対象外0円
特別加算を含む年423,700円を固定した単純例。実際の受給月数・金額を示すものではありません。

私は年42万円という年額だけを見ていましたが、家計に効くのは「何年続くか」ですよね。夫婦の年齢差が小さければ期間は短く、年上の配偶者なら本人が65歳になった時点ですでに対象外となる場合があります。

逆に年齢差が大きく、配偶者が若いほど期間は長くなり得ます。ただし、その間に配偶者が長期加入の老齢厚生年金の受給権を得る、離婚や死亡で生計維持関係がなくなるなど、終了や停止の条件もあります。

老後資金へ入れるのは「年42万円」ではなく、夫婦の年齢差と停止条件を入れた受取期間の見込額です。 私はこの差を入れ忘れるのが不安なので、ゼロの場合と見込める場合の2通りで家計を作ります。

毎月の生活費と照らすときは、老後生活費を見える化する記事も役立ちます。期限のある加給年金を日常生活費の全額へ溶かすより、医療費や修繕費などの予備費に回す考え方もできます。

繰下げ待機中は受け取れず、振替加算も別制度

老齢厚生年金を繰り下げると年金額が増えるため、「加給年金が付くなら、まとめて繰り下げた方が得」と考えたくなります。私も増額率だけを見ると、受給開始を遅らせた方が安心に見えます。

しかし、加給年金額は繰下げによる増額の対象になりません。さらに、老齢厚生年金の繰下げ待機中は加給年金を受け取れません。配偶者が65歳になるまでの期間が短い家庭では、待機中に受け取れない額が大きくなることがあります。

老齢基礎年金と老齢厚生年金は別々に繰り下げられるため、加給年金が関係する場合は厚生年金だけ65歳から受け取り、基礎年金を繰り下げる方法も検討できます。ただし、税・社会保険料、在職老齢年金、健康状態、資産からの取り崩しを含めて個別に比べます。

選択肢が増えると、どれが正解か迷いますよね。私は増額率だけで答えを出さず、65歳からの入金額と手元資金の減り方を夫婦で比べます。

配偶者が65歳になると加給年金は終了します。その後、一定の条件を満たす配偶者本人の老齢基礎年金へ「振替加算」が付く場合があります。ただし、加給年金と同額がそのまま移る制度ではありません。

振替加算は配偶者の生年月日や厚生年金加入期間などで決まり、1966年4月2日以後生まれの人には支給されません。今50代の方には、この生年月日以後の人も多いですよね。「65歳から名前が変わって続く」と思い込まないことが大切です。

選択・節目加給年金への影響
老齢厚生年金を65歳から請求条件を満たせば加給年金を請求
老齢厚生年金を繰下げ待機待機中は加給年金を受け取れず、加給自体も増額なし
配偶者が65歳へ到達配偶者加給年金は原則終了
振替加算配偶者の生年月日・加入歴など別の条件で判定
繰下げと振替加算は、加給年金の年額だけで決めず個別に確認します。

「繰り下げれば必ず得」とも、「加給年金があるから65歳請求が正解」とも一律には言えません。私は、65歳から受け取る案と繰り下げる案で、加給年金を含めた5年間の入金額と資産の減り方を並べたいです。

私は「付く前提」にせず年金事務所で4点を確認する

年金記録、配偶者の年齢、受給権、繰下げを確認する4つの箱の立体イラスト
金額を家計へ入れる前に、本人の加入記録、配偶者の条件、支給停止、繰下げを確認します。

加給年金は、金額だけならすぐ計算できます。難しいのは、自分たちに付くか、いつからいつまでかです。私は制度を調べ続けるより、夫婦の資料をそろえて年金事務所で確認する方が早いと思っています。

  1. 本人の厚生年金加入月数と、加給年金が付く受給権発生日
  2. 配偶者の生年月日、収入、生計同一の状態
  3. 配偶者の老齢厚生年金・共済年金・障害年金の受給権
  4. 老齢厚生年金を65歳から受ける場合と繰り下げる場合の違い

持っていくのは、夫婦それぞれのねんきん定期便や基礎年金番号が分かるもの、勤務歴のメモ、本人と配偶者の生年月日、今後の退職予定です。正式な請求時には戸籍や所得関係の書類などを求められる場合がありますが、50代の事前相談では「何を確認したいか」を一枚に書くだけでも進みます。

窓口へ行くとなると身構えてしまいますよね。私も一度で全部解決しようとすると腰が重くなるので、最初は「加給年金が付く見込みだけ知りたい」と目的を絞ります。

私は窓口で質問を忘れそうなので、「加給年金は付く見込みか」「開始月と終了月」「停止になる配偶者の受給権」「繰下げた場合に受け取れない見込額」を書いて持っていきます。分からない言葉が出たら、その場で自分たちのケースへ置き換えてもらいます。

働く期間で年金の加入記録や受給時期も変わります。60歳以降の働き方を比べる記事と合わせ、退職予定を一つに決める前に複数案を持っておくと安心です。

家計案加給年金の置き方使い方
慎重案0円基本生活費は夫婦の本体年金と資産で組む
確認後の案年金事務所で確認した見込額予備費、修繕、医療など期限のある支出へ
受給開始後実際の決定額年度改定・終了月を反映して更新
加給年金がなくても暮らせる土台を先に作り、確認後に余白として加えます。

年42万円は、家計にとって小さくない金額です。だからこそ、最初から生活費へ組み込むと、対象外だったときの修正も大きくなりますよね。私は受給の見込みが確認できるまではゼロで置き、付くと分かってから将来の余白に回します。

加給年金は、知って請求することも大切ですが、当てにしすぎないことも同じくらい大切です。 夫婦の記録を一緒に確認すれば、「もらえる・もらえない」だけでなく、いつまで働くか、年金をいつ受け取るかという会話も始められます。

まずは今日、夫婦のねんきん定期便を同じテーブルへ出し、生年月日と厚生年金の加入期間を書いてみませんか。空欄があっても大丈夫です。その空欄こそ、年金事務所へ聞くべきことになります。

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