家計の再設計

住宅ローンは変動金利と固定金利のどっち?50代の私が金利差だけで決めない理由

2026年9月9日

住宅ローンの変動金利と固定金利を比べる家計ノートと家の模型

住宅ローンの金利が上がったというニュースを見ると、「変動のままで大丈夫かな」「今から固定へ変えるのは遅いかな」と落ち着かなくなりますよね。低い金利を手放すのは惜しい。でも、返済額が増えるのも怖い。どちらを選んでも、少し引っかかります。

私も住宅ローンが残っています。金利上昇は気になりますが、今のところ完済を急いではいません。子どもの教育費がこれから見えてくる時期なので、ローンだけを減らして手元の現金まで薄くなる方が、わが家には落ち着かないからです。

とはいえ、「運用の方が得だろう」と決めつけるつもりもありません。金利が上がれば返済負担は増えますし、運用成果も保証されません。住宅ローンの変動金利と固定金利は、将来の金利を当てるより、上がったときも家計を続けられるかで考えたいです。

私が先に見るのは、金利差より「残高・残り期間・近く使うお金・返済額が増えたときの余力」の四つです。

今回は、三つの金利タイプ、5年・125%ルールの見落とし、残高2,000万円・残り15年の説明例を使いながら、50代家庭で無理のない判断順を一緒に見ていきます。

変動か固定かは、金利予想より家計が続くかで決める

金利が上がり始めると、「固定へ変えた方がよい」という話と、「まだ変動の方が低い」という話が同時に出てきます。ニュースを見るたびに答えを変えたくなりますよね。

住宅金融支援機構の2026年1月調査では、2025年4月から9月に住宅ローンを利用した人の75.0%が変動型を選んでいました。一方、今後1年間に金利が上昇すると見ている人は73.7%でした。変動を選びながら、上昇も気にしている人が多いことが分かります。

同じ調査では、金利上昇時に返済額がどのくらい増えるかについて、理解に不安がある人と、よく理解していない人の合計が52.0%でした。多数派が変動を選んでいるからといって、自分の家計まで安全になるわけではありません。

私は不安になると、つい情報を集めすぎます。金利予想を何本も読むと安心するどころか、昨日決めたことまで揺らぐんですよね。未来の金利を正確に当てるのは難しいので、予想ではなく「年1%、2%上がったら毎月いくらになるか」を先に置く方が落ち着きます。

変動が得か、固定が得かは、完済して初めて分かる面があります。それより、教育費が重なる年に返済額が増えても赤字にならないか、退職後も払えるか、手元現金を守れるか。ここを見た方が、今日の判断には使いやすいです。

変動・固定期間選択・全期間固定の違いを比べる

固定金利といっても、一定期間だけ固定するタイプと、完済まで固定するタイプがあります。名前が似ているので、「固定へ変えれば最後まで同じ」と思いやすいですよね。

金利タイプ返済中の金利良いところ気をつけたいところ
変動金利型定期的に見直される借入時の金利が低い傾向上昇すると利息や返済額が増える
固定金利期間選択型3年、5年、10年など一定期間は固定固定期間中の返済額を見通しやすい期間終了後の金利と優遇条件を確認する
全期間固定金利型完済まで固定毎月返済額と総返済額を見通しやすい変動より当初金利が高い傾向

金利だけを横に並べると、変動がいちばん得に見えやすいですよね。でも、固定金利で多めに払う分は、将来の返済額を確定させるための費用とも考えられます。安心にいくら払えるかは、家庭によって違います。

私は、低い金利を使える間は使いたい一方、退職後に毎月の返済額が読めないのも怖く、正直まだ迷っています。この二つの気持ちがあるから、金利タイプだけでなく、固定期間が終わる日と退職予定時期を並べて見ます。

すでに借りている方は、新規借入の広告金利だけを見ない方が安心です。同じ金融機関で固定へ変更できるか、変更後も現在の金利引き下げ幅が続くか、手数料はいくらか。契約ごとに違うため、返済予定表と金融機関の案内で確認します。

固定期間選択型は、固定期間が終わった後に変動へ戻る商品もあれば、再び固定を選べる商品もあります。その時点の金利や優遇幅で返済額が変わるため、「10年固定なら10年後に何が起きるか」まで聞いておきたいです。途中だけ安心して、退職直前に返済額が増えるのは避けたいですよね。

5年ルール・125%ルールは返済免除ではない

住宅ローンの返済額が同じでも利息の割合が増えて元金の減りが遅くなる様子
5年・125%ルールは、金利上昇分を免除する仕組みではありません。

「変動金利でも、5年間は返済額が変わらない」と聞くと、少し安心しますよね。ただ、毎月返済額が同じでも、金利上昇の影響が消えるわけではありません。

元利均等返済の変動金利では、金利が変わっても返済額を5年間据え置く「5年ルール」と、見直し後の返済額を前回の125%以内に抑える「125%ルール」を採用する金融機関があります。

返済額が据え置かれている間は、毎月返済額の中で利息が占める割合が増え、元金へ回る分が減ることがあります。125%の上限があっても、本来必要な返済がなくなるのではなく、残高や将来の返済へ影響が先送りされます。

私も毎月の引き落とし額が変わらなければ、「まだ影響は小さい」と感じてしまいそうです。けれど、住宅ローンは残高の減り方まで見ないと、本当の負担が見えにくいんですよね。

5年ルール・125%ルールは金利上昇分を免除する仕組みではなく、採用していない金融機関や返済方法もあります。

まず、契約しているローンに二つのルールがあるかを確認します。そのうえで、返済額だけでなく、適用金利、毎月の元金分と利息分、完済予定までの残高推移を見たいです。ここまで分かると、漠然とした怖さが少し数字に変わります。

50代は残高より、残り期間と近い支出を一緒に見る

50代で住宅ローンが残っていると、退職までに消したくなりますよね。借金を減らす安心と、現金を残す安心の両方が欲しい。正直、ここは一つの数字だけでは決めにくいです。

  • 現在の残高:金利が上がる元になる金額
  • 残り期間:金利変動の影響を受ける年数
  • 5年以内の大きな支出:教育費、修繕、車、退職前後の税金など
  • 返済額上昇への余力:月1万円、2万円増えても赤字にならないか

私の今の優先順位は、住宅ローンより教育費です。子どもが小学生で、塾代や学費を調べるほど、近く使う現金を残したい気持ちが強くなりました。だから、金利が上がったという理由だけで手元資金を大きく返済へ回すつもりはありません。

これ、教育費が一段落した家庭なら判断が変わりますよね。残り期間が短く、退職後も無理なく払えるなら変動を続ける選択もあります。逆に、返済期間が長く、教育費と退職が重なるなら、返済額を固定する価値が高くなるかもしれません。

固定変更や繰り上げ返済のために、教育費と生活防衛資金まで使い切るのは避けたいです。 金利リスクを減らしても、急な支出で新たに借りることになれば、家計全体では苦しくなります。

ローン残高が減ると数字はきれいになりますが、通帳の残高まで減ると不安が増える方もいますよね。返済後に残る現金で、進学費用と半年から1年程度の家計変化を受け止められるかも一緒に見たいです。

住宅ローン全体の返し方から見直したい方は、50代で住宅ローンが残っているときの考え方も参考になります。金利タイプの前に、教育費・老後資金・完済時期のどれを守るかを決めると、選択がぶれにくいです。

手元にどのくらい残せば落ち着くか分からない場合は、50代の生活防衛資金を何か月分持つかも合わせて見ると、固定変更や繰り上げ返済へ使える上限が見えやすくなります。

私はこの四つを一枚に書くと、迷いが少し減ると感じています。金利の欄だけを後から差し替えれば、毎回ゼロから悩まずに済みますし、教育費や退職時期が変わったときも、どこを直せばよいか分かるからです。

残高2,000万円・残り15年の三つの金利で比べる

変動金利の継続、固定金利への変更、借り換えの三つの道
金利タイプは、残高・残り期間・近い支出・変更費用を比べて選びます。

「金利が1%上がる」と言われても、家計への重さは想像しにくいですよね。そこで、将来予測ではなく、返済額への耐性を見るための説明例を置きます。

残高2,000万円、残り15年、元利均等返済、ボーナス返済なしとして、その金利が15年間変わらない前提で単純比較します。手数料、団信、優遇条件、繰り上げ返済は含めません。

説明用の年利毎月返済額15年間の総返済額年1%との差
1.0%約12.0万円約2,155万円基準
2.0%約12.9万円約2,317万円月約0.9万円増
3.0%約13.8万円約2,486万円月約1.8万円増
将来の金利を予測する表ではありません。残高2,000万円、残り15年の説明用試算で、実際の返済額は契約条件で変わります。

私は「1%上昇」と聞くだけでは身構えますが、月約9,000円と置くと、家計のどこで受け止められるかを考えられます。反対に、月9,000円でも教育費が増える時期には重いかもしれません。同じ上昇幅でも、家庭の時期で意味が変わります。

ここから三案を同じ条件で見積もると、違いを比べやすくなりますよね。

選択肢先に確認すること向きやすい状態
変動を続ける金利別返済額、残高の減り、毎月の余力上昇時も家計に余裕があり、残り期間が短い
同じ金融機関で固定へ変更する変更後金利、優遇幅、固定期間終了後、手数料返済額を確定させる安心を優先したい
固定金利へ借り換える諸費用、審査、団信、総返済額、手続き時間費用を含めても条件改善が見込める

金利だけでなく、変更手数料・借り換え費用・残高・残り期間を含む総額で比べます。 表面金利が下がっても、残り期間が短ければ費用を回収できない場合があります。

借り換えでは、事務手数料、登記関係費用、印紙、保証料の精算、団信の条件などが関わります。同じ金融機関での金利タイプ変更でも、変更手数料や固定期間中の制約があるかもしれません。金利差だけなら魅力的でも、費用を入れると判断が変わることがあります。

ここまで項目が増えると面倒に感じますよね。私は、まず現在の金融機関に「このまま・固定へ変更」の二つの試算を依頼し、その後で借り換え候補を一つだけ比べるくらいが現実的だと思っています。

金利上昇が気になって繰り上げ返済も考える方は、住宅ローンの繰り上げ返済を急がない方がよい場合も参考になります。返済額を減らす前に、返済後に残る現金まで見ると、教育費や急な修繕への備えを守りやすいです。

私は金利を当てるより、変更する条件を先に決めたい

固定へ変えた直後に金利が下がったら後悔しそう。変動を続けてさらに上がっても後悔しそう。どちらの未来も考えると、今日中に正解を出すのは難しいですよね。

私は、完済を急ぐより、教育費と生活防衛資金を残す方を優先しています。長期の資産運用も続けたいからです。ただし、返済額が増えても平気だと決めつけず、金利別の月額は年1回見直します。

  • 契約を確認する:適用金利、優遇幅、5年・125%ルール、固定変更の条件
  • 三つの金利で試算する:現在、プラス1%、プラス2%の毎月返済額
  • 近い支出を重ねる:教育費、修繕、退職時期、収入減
  • 三案の総額を取る:変動継続、固定変更、借り換えを費用込みで比較
  • 次に動く条件を書く:月額上限、手元現金の下限、退職までの年数

一度で正解を当てなくても、見直す条件があれば大丈夫です。金利が何%になったらではなく、「返済額と教育費を合わせて月いくらを超えたら」「生活防衛資金が何か月分を下回ったら」と、家計の言葉に変える方が私は使いやすいです。

金利の予想だけで慌てて変更せず、家計が苦しくなる手前の条件を先に決めておきます。

金利のニュースが出るたびに夫婦で結論を変えるのも疲れますよね。わが家では、毎月の返済上限、教育費として残す現金、次に見直す月を共有しておけば、急いで答えを出さなくても話しやすいと感じます。

固定へ変える条件に届かなければ何もしない。届いたら二つの見積もりを取る。このくらい単純なルールで十分です。金利が下がった、上がったという一日ごとの情報より、家計の条件が変わったかを見ます。

まずは返済予定表を開き、残高、残り期間、現在の適用金利を一枚に書いてみてください。そこへ教育費と退職予定を書き足し、金利が1%、2%上がった月額を置きます。変動か固定かの答えは、世間の予想ではなく、その紙を見た自分の家計が教えてくれます。私は、ローンを早く消すことより、家族の今と退職後の安心をどちらも残せる返し方を選びたいです。

-家計の再設計