
「完全リタイアできたら、毎日好きなことをして暮らしたい」
私はそう思っています。
会社の予定に一日を決められず、平日でも気になった場所へ出かけられる。理不尽な要求や、自分ではコントロールできない出来事に振り回される時間も減る。
考えるだけで、ちょっと気持ちが軽くなります。
でも、そこで一つ気になることがあります。
実際にFIREしたら、私は毎日何をするのでしょうか。
仕事を辞めたい気持ちはあります。ただ、仕事以外に毎日やりたいことが、すべて決まっているわけではありません。
最初の数週間は自由を楽しめても、その後は時間を持て余すかもしれない。人と話す機会が減るかもしれない。暇だからと出かけ続け、思ったよりお金を使う可能性もあります。
これ、資産額とは別に考えておいた方がよさそうなんですよね。
私はまだFIREしていません。だからこそ、完全リタイア後の理想の一週間を考え、会社員のうちに少し試してみたいと思っています。
FIRE後に何をするか、私はまだ完全には決めていない
FIREを考えるとき、どうしても「いくらあれば会社を辞められるか」に目が向きます。
私も、教育費、住宅ローン、老後資金、年金までの生活費などを考えています。お金の準備が足りないまま辞めるのは、さすがに怖いです。
ただ、お金の準備ができたとしても、それだけで毎日が楽しくなるとは限りません。
会社員の生活には、よくも悪くも自動的な予定があります。
- 朝起きる時間
- 外出する理由
- 人と話す機会
- 昼休みと退勤時間
- 平日と休日の区切り
会社を辞めれば、この枠組みが一気になくなります。
もちろん、それが自由です。でも、予定を自分で作らなければ、気づいたら一日中スマホを見て終わる日もありそうです。私なら、たぶん一度はやります。
「仕事を辞めたい」と「仕事以外にやりたいことがある」は、似ているようで別の話です。
FIRE後の生活を考えるなら、資産計画と一緒に、時間の使い方も考えておいた方が安心です。
FIRE後に起こりそうな4つの困りごと
完全リタイアは魅力的です。一方で、自由な時間が増えたことで困ることもあると思います。
まだ経験していない私が「こうなる」と断言はできません。ただ、退職前に想像しておきたいのは、次の4つです。
| 起こりそうなこと | なぜ困るのか | 退職前に試したいこと |
|---|---|---|
| 生活リズムが崩れる | 起きる理由や一日の区切りが減る | 起床、外出、運動の時間を決める |
| 人との接点が減る | 会社で毎日会っていた人と会わなくなる | 会社以外のつながりを持つ |
| 暇な時間が増える | やりたいことがないと時間を持て余す | 一週間の予定を自分で作る |
| 支出が増える | 外食、旅行、買い物の機会が増えるかもしれない | 楽しむ予算を別枠で試算する |
生活の区切りがなくなる
私は休日に予定がなければ、朝は少しゆっくりしたいです。
それ自体は悪くありません。ただ、それが毎日になると、曜日の感覚まで薄くなるかもしれません。
細かな予定で一日を埋める必要はありませんが、「午前中に外へ出る日」「運動する日」「何かを作る日」くらいの柱はあった方がよさそうです。
会社を辞めると、人との接点も減る
仕事の人間関係がしんどいと感じることはあります。それでも、会社へ行けば誰かと話します。
完全リタイア後は、話したくない相手と話さずに済む一方、何もしなければ人と会う機会そのものが減ります。
内閣府の孤独・孤立に関する調査でも、転職・離職・退職は、孤独感に影響を与えた出来事の一つとして調査されています。また、高齢社会白書では、社会活動への参加と生きがいに関する結果も示されています。
もちろん、社会活動へ参加すれば必ず幸せになる、という単純な話ではありません。
それでも、会社以外で自然に話せる相手や場所を、退職前から少し持っておくことは大切だと思います。
自由を楽しむにも、お金はかかる
FIRE後は時間があります。
時間があれば、旅行へ行ったり、外食をしたり、趣味を始めたりしたくなります。せっかく自由になったのですから、楽しみたいですよね。
ただ、生活費をぎりぎりまで下げたFIRE計画では、自由を楽しむお金が足りなくなる可能性があります。
| 楽しみの費用 | 月の予算 |
|---|---|
| 日帰り旅行・交通費 | 10,000円 |
| カフェ・外食 | 8,000円 |
| 趣味・学習 | 5,000円 |
| 友人との交流 | 5,000円 |
| 家族とのレジャー | 20,000円 |
| 合計 | 48,000円 |
月48,000円なら、年間では576,000円です。実際には毎月きれいに使うわけではありませんが、完全リタイア後の必要資産を考えるときには、この楽しみ予算も忘れずに入れておきたいです。
私は、節約だけを続ける完全リタイアには、あまり魅力を感じません。
使いすぎないことは大切です。でも、使ってよい楽しみ予算を最初から用意する方が、自分らしいFIREになりそうです。
仕事がなくなっても残したい5つの要素

FIRE後の予定を考えるとき、やりたいことを何十個も並べる必要はないと思っています。
それより、一週間の中に次の5つが少しずつあるかを確認したいです。
| 残したい要素 | 具体例 |
|---|---|
| 健康 | 散歩、運動、通院、睡眠リズム |
| 人との接点 | 家族、友人、地域、趣味の集まり |
| 学び | 読書、歴史、資格、知らない街を歩く |
| 小さな役割 | ブログ、FP知識を使う仕事、家事 |
| 楽しみ | カフェ、日帰り旅行、何もしない時間 |
ここでいう役割は、忙しい本業をもう一つ作ることではありません。
誰かに頼まれたことを少しする。ブログの記事を一本書く。家族の用事を引き受ける。そんな小さなものでよいと思います。
何の役割もない自由は、最初は気楽です。ただ、少しだけ誰かの役に立つ時間がある方が、私は一週間に張り合いを感じられそうです。
FP2級を使った小さな仕事については、FP2級を仕事へ活かす方法を考えた記事でも整理しています。
私が考える、完全リタイア後の一週間

完全リタイア後の一週間を、今の希望だけで作ってみました。
きっちり守る予定表ではありません。むしろ、何もない日も残しています。
| 曜日 | 過ごし方の例 |
|---|---|
| 月曜 | 家計と資産をざっくり確認し、読書をする |
| 火曜 | 歴史の跡をたどる日帰り旅行へ出かける |
| 水曜 | ブログやFP知識を活かした小さな仕事をする |
| 木曜 | 運動、家事、家族の用事をする |
| 金曜 | 気になっていた街を歩き、カフェへ寄る |
| 土日 | 家族との時間。予定を入れすぎない |
こうして見ると、私が欲しいのは、ずっと遊び続ける生活ではないようです。
外へ出る日もあれば、家で何かを作る日もある。少し働く日もあれば、何もしない日もある。
自分で「今日はこれをする」と決められること自体が、私にとっての自由なのだと思います。
今の会社員生活では、平日に歴史のある街へ出かけようと思っても、仕事の予定が先にあります。FIRE後なら、天気のよい朝に思い立って出かけられます。
これ、地味ですが、私にはかなり魅力的です。
派手な旅行より、歴史散歩とカフェを楽しみたい
FIREという言葉から、海外旅行や海辺でのんびり暮らす生活を想像することがあります。
もちろん、それが好きな人には素敵な暮らしです。
でも、私が今したいのは、もっと身近なことです。
日帰りで行ける場所へ出かけ、歴史の跡をたどる。知らなかった街を歩く。少し疲れたらカフェへ入り、急いで帰らなくてよい時間を楽しむ。
派手ではありません。でも、こうした過ごし方なら、何度でも続けられそうです。
さらに、歩けば運動になります。歴史を調べれば学びになります。写真やメモを残せば、ブログの材料になるかもしれません。
一つの外出が、健康、学び、楽しみ、小さな役割につながります。
私は、FIRE後のやりたいことを考えるとき、特別な夢を探さなくてもよいと思っています。
今は時間がなくて後回しにしている、小さな楽しみを拾っていく。
まずは、そのくらいからで十分です。
何もしない日も、予定に入れてよい
FIRE後の生活を考えると、「毎日を充実させなければ」と焦るかもしれません。
でも、会社を辞めた後まで、予定表を隙間なく埋める必要はないですよね。
朝起きて、今日は特に何もしないと決める。気が向いたら散歩へ行く。読みかけの本を少し読む。昼寝をする。
そんな日があってもよいと思います。
むしろ、自由になったのに「今日も有意義に過ごさなければ」と自分を追い込んだら、別の形の仕事を作っているようなものです。
大切なのは、何もしない日が続いて苦しくなっていないかを、自分で気づけることです。
- 睡眠や食事の時間が大きく崩れていないか
- 何日も外へ出ていない状態になっていないか
- 家族以外と話す機会がなくなっていないか
- 楽しいと感じることが減っていないか
- お金を使うことだけが楽しみになっていないか
こうした変化を感じたら、予定を一つ入れる。人と会う。小さな仕事を試す。
自由な生活にも、軽い調整は必要なのだと思います。
FIRE前に、自由な生活を予行演習する
完全リタイア後の暮らしが自分に合うかは、実際に少し試してみないと分かりません。
そこで、会社員のうちにFIRE後の生活を予行演習してみたいです。
1. 平日の休みを、予定なしで過ごしてみる
有給休暇などを使い、仕事の予定がない平日を作ります。
旅行などの大きな予定を最初から入れず、自分で一日を作れるかを試します。何をしたら楽しかったか、何時ごろ退屈したかもメモしておくとよさそうです。
2. 理想の一週間を、実際の予算で作る
日帰り旅行、カフェ、趣味、小さな仕事などを一週間に入れ、それぞれにいくら使うかを計算します。
楽しむための支出を入れた結果、FIRE後の生活費が想定より増えるかもしれません。ここは退職前に知っておきたいです。
3. 会社以外の人との接点を確認する
一週間、会社の人と話さなかった場合に、誰と話すでしょうか。
家族だけでも問題ない人もいれば、友人や地域との接点が欲しい人もいます。自分に必要な距離感を考えます。
4. 小さな役割を試す
ブログ、資格の勉強、地域の活動、週に一度の仕事など、会社以外の役割を試します。
私の場合は、このブログ運営が一つの実験です。記事を作り、少しずつ読まれ、収入にもつながれば、FIRE後に続けられる小さな役割になるかもしれません。
5. 家族と、家にいる時間について話す
会社を辞めれば、家にいる時間が増えます。
自分は自由になったつもりでも、家族から見ると、生活のリズムや家事分担が変わるかもしれません。
妻とは普段からお金や働き方について話していますが、完全リタイア後の一日の過ごし方も、事前に話しておいた方がよさそうです。
資産額だけでなく、自由な時間を自分で扱えるかも、退職前に試しておきたいです。
定年まで働きたくないと感じたときの選択肢も整理しています。すぐ辞めるか、ずっと我慢するかの二択にせず、準備しながら少しずつ自由へ近づく方法です。
まとめ:完全リタイアは、何もしない生活ではない
FIRE後に何をするか。私は、まだすべてを決めているわけではありません。
それでも、少しずつ理想の暮らしは見えてきました。
- 歴史の跡をたどる日帰り旅行へ行く
- 気になった街を歩き、カフェへ寄る
- 家族との時間を持つ
- ブログやFPの知識を使い、ときどき小さく働く
- 何もしない日も楽しむ
完全リタイアは、毎日を予定で埋める生活ではありません。
ただ、仕事をなくせば自動的に自由を楽しめるわけでもなさそうです。
私が欲しいのは、何もしない生活ではなく、何をするかを自分で決められる生活です。
そのために、お金の準備と一緒に、自由な一週間の予行演習も始めてみようと思っています。v