
40代後半になって「このままの収入と貯蓄ペースで本当にFIREできるのか?」と不安に思ったことはありませんか?
私自身、住宅ローンや教育費を抱えながら資産形成を進めてきましたが、インフレや将来の生活費を考えると、投資だけに頼るのは心もとないと感じていました。
そんなときに頭に浮かんだのが「副業」です。
少しでも収入を増やせば、FIREへの道を加速できるのではないか。そう考えて、40代後半から“稼ぎ直し”に挑戦してみました。
しかし、実際に始めた副業(私の場合はせどり)は、思っていた以上に時間と労力が必要でした。
商品のリサーチや仕入れ、梱包や発送に追われる日々。結果的にほとんど稼げなかったうえに、大切な家族との時間まで削られてしまったのです。
正直、心が折れそうになりました。
「副業って本当に意味あるの?」
「自分には向いていないのでは?」
そう悩んだこともあります。
でもこの経験から、副業には“向き・不向き”があること、そして“収入額だけでなく生活全体のバランス”が大事だと学びました。
たとえ失敗しても、その過程で得られた気づきは、FIREを目指す上で大きな財産になるのだと思います。
この記事では、私が実際に挑戦した副業体験を赤裸々に語りながら、同じ40代世代が「どんな副業なら挑戦しやすいか」「どうすれば家族や時間と両立できるか」を考えるヒントをお届けします。
もしあなたが「副業に興味はあるけど不安…」と感じているなら、ぜひ最後まで読んでみてください。
副業で資産形成を加速させたきっかけとは
40代後半という年齢になると、どうしても「老後資金は十分なのか」「FIREを本当に達成できるのか」という不安が頭をよぎります。
私の場合も、投資で資産を積み上げてはいたものの、子どもの教育費や住宅ローンを考えると「このままではFIREが遠のくかもしれない」という焦りを感じるようになりました。
そんなときに浮かんだのが 「副業で収入を増やす」という選択肢 でした。
本業の給料は大きく上がる見込みがない中で、少しでもプラスの収入源を作れれば、そのまま投資に回して資産形成を加速できる。
しかも、40代後半はまだ働く体力もあるし、新しい挑戦をしても遅すぎることはないはず。
そう自分に言い聞かせて、思い切って行動に移すことにしました。
もちろん、最初から「稼ぎたい!」という前向きな気持ちだけでなく、不安もありました。
「副業に時間を割いたら家族との時間は減るのでは?」
「体力的に続けられるだろうか?」
「もし稼げなかったら無駄になるのでは?」
そんな疑問を抱えながらも、「やってみないとわからない」と一歩を踏み出したのです。
実際に私が選んだのは せどり でした。
物を仕入れて販売することで利益を得るシンプルな仕組みがわかりやすく、ネット上でも「初心者でも始めやすい」と言われていたからです。
「休日や夜の空いた時間に少しずつやれば、月に数万円くらいなら稼げるのでは?」と期待していました。
しかし、ここで予想外の現実が待っていました。
仕入れ先のリサーチや店舗巡り、商品の発送や管理など、思っていた以上に手間がかかるのです。気づけば休日は仕入れに追われ、平日の夜は梱包作業で寝るのが遅くなる日々。
結果的にほとんど利益は出ず、「資産形成を加速させるどころか、生活が苦しくなっている」と感じることもありました。
それでも、この挑戦が完全に無駄だったわけではありません。
副業を実際にやってみたことで、自分に向いていない働き方がはっきりとわかったのです。
さらに、「お金を稼ぐためには時間もエネルギーも必要だ」という当たり前の事実を、身をもって実感しました。
つまり、40代後半での副業挑戦は「資産形成の加速」という直接的な成果こそ得られませんでしたが、FIREを目指す過程で 自分に合った働き方を見つけるための大事な学び になったと感じています。
40代後半で挑戦した副業の具体例

私が40代後半で実際に挑戦した副業は せどり でした。
ネットやSNSで「初心者でも始めやすい」「小さな資金からでも収益化できる」といった体験談を目にし、まずはこれなら自分にもできそうだと考えたのです。
せどりとは、簡単に言えば「安く仕入れて高く売る」ビジネスです。
リサイクルショップやディスカウントストア、あるいはネット通販のセールなどで商品を仕入れ、それをAmazonやメルカリなどのプラットフォームで販売することで利益を得る仕組みです。
シンプルに見えるので、特別なスキルや資格がなくても始められる点に惹かれました。
実際に始めてみると、最初は商品が売れるたびに「よし、やった!」という達成感もありました。
しかし、現実はそう甘くありませんでした。
まず、仕入れ作業に非常に時間がかかります。
ネットでリサーチしても利益が出そうな商品を見つけるのは簡単ではなく、店舗に足を運んでも「ライバルがすでに買い占めていて在庫がない」ということがしばしばありました。
結局、休みの日に数時間かけて店を回っても、利益になりそうな商品は数点しか手に入らない、なんてこともざらにありました。
さらに、仕入れた商品を管理し、梱包して発送する手間も想像以上でした。
夜に帰宅してから商品を一つひとつ梱包し、送り状を準備し、郵便局やコンビニに持ち込む作業を繰り返す。これを本業の合間にこなすのは、正直かなりの負担でした。
利益面でも厳しい現実がありました。
商品が売れても、販売手数料や送料を差し引くと利益はわずか。
中には赤字になることもありました。私の場合、結局「ほとんど稼げなかった」というのが正直な結果です。
副業としては失敗に終わった形ですが、今振り返ると学びも多かったと思います。
例えば「自分の性格や生活リズムに合わない副業は続かない」ということ。
せどりはリサーチ力やマメさが求められるため、飽きやすい私には不向きでした。
さらに、在庫を抱えるビジネスは精神的にも負担が大きく、「副業のせいで生活が圧迫される」という本末転倒な状況になりかねません。
それでも、実際にやってみなければこうした現実はわからなかったと思います。
「やってみて失敗した」こと自体が、次に挑戦する副業を選ぶ上で大切な経験値になりました。
副業は数え切れないほどの種類がありますが、大切なのは「自分のライフスタイルや価値観に合うものを選ぶこと」。
40代後半からの挑戦だからこそ、「少しでも稼げればいい」ではなく「続けられるかどうか」を重視する視点が必要だと痛感しました。
忙しい本業と家庭を両立する工夫
40代後半になると、多くの人が本業だけでも責任が重く、日々忙しい時間を過ごしていると思います。
そこに副業をプラスするとなると、当然ながら「時間のやりくり」が最大の課題になります。
私もせどりに挑戦したとき、この壁に何度もぶつかりました。
せどりの場合、仕入れ・梱包・発送といった作業にどうしても時間が必要です。
本業を終えて帰宅してからの夜の時間、あるいは週末のまとまった時間を副業にあてることになるのですが、結果的に 家族との時間を削ってしまった のです。
子どもと遊ぶ時間が減り、妻とゆっくり話す余裕もなく、家族の中で「なんとなくパパは忙しそう」という空気が漂ってしまいました。
ここで気づいたのは、「副業の収入よりも家族時間の価値のほうが大きい」 ということです。
FIREを目指す理由の一つは「家族と過ごす自由な時間を増やしたいから」なのに、そのための副業で家族時間を減らしてしまっては本末転倒です。
そこで私は、本業と家庭を両立させるためにいくつか工夫をしました。
①時間の優先順位を見直す
副業のために「家族との食事」や「子どもとの遊び時間」を犠牲にするのはやめました。
どうしても副業に時間をあてるなら、テレビやスマホを見る時間を削るなど、自分の“余暇”を工夫して使うようにしました。
②家族に副業の目的を共有する
「なぜ副業をやっているのか」を家族に話すことも大切です。
私の場合、「将来の安心のために少しでも資産を増やしたい」という気持ちを伝えることで、家族も理解を示してくれました。
結果的に「副業が家族の時間を奪う存在」から「家族と一緒に考える取り組み」へと意識が変わりました。
③副業をシンプルにする
せどりのように手間と時間がかかる副業は、家庭との両立が難しいと痛感しました。
そこで「パソコン1台で完結する仕事」や「在庫を抱えないビジネス」の方が、自分の生活には合っていると考えるようになりました。
具体的にはブログやWebライティング、スキルシェアといった形での副業を検討するようになったのです。
こうした工夫を通じて、「副業はやり方次第で家庭とのバランスを取れる」ことを実感しました。
逆に言えば、バランスを取る工夫をしないと、副業は簡単に「家族との溝」を生んでしまいます。
副業で大切なのは「稼ぐ金額」だけでなく、「続けられるかどうか」と「家族も笑顔でいられるかどうか」。
これを意識するだけで、本業・家庭・副業のバランスがぐっと取りやすくなると感じています。
稼ぎ直しで得た収入の使い道と効果

正直に言うと、私がせどりで得た収入は「ほとんどなかった」というのが実情です。
利益が出ても、送料や販売手数料を差し引くと数百円しか残らないこともありました。
時給に換算すれば、本業で残業したほうがよほど効率的だったと思います。
それでも「稼ぎ直し」というチャレンジをしたからこそ、お金の使い道や副業の収益の位置づけについて深く考えるきっかけになりました。
収入の使い道に込めた想い
本来、副業で得たお金は「遊びや贅沢」に使うのではなく、FIREのための資産形成に直結させたいと考えていました。
具体的には投資信託の追加購入や、生活防衛資金の積み増しに充てるつもりでした。
少額でもコツコツ積み上げれば、複利の力で将来大きな差になるはずだと信じていたからです。
しかし現実は投資に回すほどの収益は出ず、むしろ梱包資材やガソリン代などの副業コストで赤字になる月もありました。
この経験から、私は「副業収入の使い道」以上に「副業の選び方」が大切だと痛感しました。
得られた効果は“お金以外”にあった
金銭的な効果はほぼゼロでしたが、学びや気づきは大きかったです。
まず、「時間と労力をかけすぎる副業は自分のライフスタイルに合わない」とわかったこと。
これは今後別の副業を選ぶときに大きな判断基準になります。
また、失敗を通じて「お金を得ることの難しさ」を改めて実感しました。
普段は当たり前のように毎月の給料を受け取っていますが、その裏には会社の仕組みや他人の努力がある。
自分で稼ぐ大変さを体験したことで、本業からの収入に対する感謝の気持ちも強まりました。
さらに、副業をしてみたことで「お金を増やす方法は収入だけでなく、支出の最適化や投資の工夫もある」と気づいたのも効果のひとつです。
つまり、副業は収入増の手段であると同時に、お金に対する考え方を深める学びの場でもあると実感しました。
家族との会話のきっかけに
もうひとつの効果は、家族とのお金の会話が増えたことです。
「副業で稼げたら旅行に行こう」「教育費に回せるね」など、夢を共有する時間がありました。
実際には思うように稼げませんでしたが、家族でFIREについて真剣に話すきっかけになったのは大きな収穫でした。
副業収入そのものは小さくても、「学び」「気づき」「家族との対話」という効果は確かにありました。
この経験が、次の挑戦やFIRE計画に必ず活きると感じています。
失敗から学んだ副業選びのポイント
副業として挑戦した「せどり」は、正直に言って私にとっては失敗でした。
ほとんど稼げず、むしろ時間と体力を奪われ、家族との時間まで減ってしまったのです。
しかし、この経験は決して無駄ではなく、「自分に合う副業の選び方」を学ぶ大きなきっかけになりました。
ここでは、私がせどりの失敗から得た副業選びのポイントを整理してみたいと思います。
①時間単価を意識する
せどりは一見シンプルで取り組みやすそうですが、実際にはリサーチ・仕入れ・梱包・発送と膨大な手間がかかります。
それでいて利益はごくわずか。つまり「時給換算すると驚くほど低い」状態になりやすいのです。
副業を選ぶときは「作業時間に対してどのくらいリターンが見込めるか」を冷静に考えることが重要だと痛感しました。
②在庫リスクのない副業を選ぶ
せどりの最大のストレスは「在庫を抱えること」でした。
部屋の一角が段ボールで埋まり、精神的にもプレッシャーに。
売れなければ赤字になるため、常に焦りがありました。
この経験から、在庫や初期投資が不要な副業 の方が安心して続けられると感じました。
例えば、Webライティングやブログ運営、スキルを活かしたオンラインサービスなどがその代表です。
③家族や生活リズムに合うかどうか
40代後半ともなると、家庭や健康とのバランスも大切です。
せどりのように休日を仕入れに費やすスタイルは、家族との時間を犠牲にしてしまいました。
副業を選ぶ際は、「家族の予定や生活リズムに組み込めるか」を最初に考えるべきだと学びました。
④少額から試せるかどうか
副業は「やってみないとわからない」部分が多いため、最初は小さく始められるものが安心です。
大きな初期投資や長時間の拘束が必要な副業は、失敗したときのダメージが大きくなります。
小さなトライ&エラーを重ねながら、自分に合ったスタイルを見極めるのが大切だと思います。
⑤「稼げるか」より「続けられるか」を重視
結局、副業は短期間で一気に稼げるものではありません。
続けていくうちに少しずつ成果が積み上がるものです。
だからこそ、「楽しめるか」「ストレスにならないか」といった要素を基準にした方が長続きします。
副業を失敗したことで私は落ち込みましたが、その分「次はどう選べばいいか」という視点を持てました。
FIREを目指す40代後半の私たちに必要なのは、「稼ぎ直しの効率性」と「生活全体のバランス」を意識した副業選び。
この教訓は、次の挑戦につながる大きな財産になったと感じています。
副業を通じて家族と得られた気づき

副業に挑戦したことで、稼ぎそのものは大きく増やせなかった私ですが、振り返ってみると 家族との関わり方について多くの気づき を得ることができました。
これは数字には表れませんが、FIREを目指すうえで非常に大切な学びだったと感じています。
家族との時間の大切さを再確認
せどりを始めた当初、私は「資産を増やすこと」に意識が集中してしまい、つい家族との時間を削っていました。
休日に仕入れのために出かけたり、夜に梱包作業をしたりするうちに、子どもと遊ぶ時間や妻と過ごす時間が減っていったのです。
その結果、「せっかくFIREを目指しているのに、今の時点で家族との時間を失っている」という矛盾に気づきました。
FIREの目的は「お金そのもの」ではなく、「家族と自由な時間を過ごすこと」や「心の余裕を持つこと」です。
その原点を、副業の経験を通じて改めて思い出せたのは大きな収穫でした。
家族への理解を得る大切さ
副業を始めるときには、「なぜこれをやるのか」を家族に説明し、目的を共有することが重要だと実感しました。
私の場合、始めたときは「少しでもFIREを早めたい」という思いだけで突っ走り、家族への説明が十分ではありませんでした。
そのため、妻から「なんでそんなに忙しくしてるの?」「本当に意味があるの?」と疑問を持たれることもありました。
そこで改めて、「将来の安心のために挑戦している」という気持ちを正直に話したことで、家族の理解も少しずつ得られるようになりました。
この過程で感じたのは、副業は自分一人の挑戦ではなく、家族全体で取り組むテーマ なのだということです。
お金よりも「安心感」を求めている家族
副業で少しでも収入が増えれば、FIREが早まるのではないかと考えていた私に対して、妻や子どもが求めていたのは「今を安心して過ごせること」でした。
たとえ資産が増えても、その過程で家庭がギクシャクしてしまえば本末転倒。
副業を通じて、家族が本当に求めているのは「数字」ではなく「安心感と一緒の時間」だと気づけたのです。
気づきが次の挑戦に活きる
副業に失敗しても、そこで終わりではありません。
今回の経験から「次は家族に負担をかけない形で挑戦しよう」と考えられるようになりました。
例えば、自宅でできる仕事や、子どもが寝た後の短時間でできる仕事、あるいは家族と一緒に楽しめる形の副業。
そうした工夫を意識するようになったのは、この経験があったからこそです。
お金は増えませんでしたが、家族とどう向き合うか という大切な学びを得られたのは、私にとって大きな意味がありました。
FIREを目指す過程で、数字にとらわれがちな自分にとって、この気づきは次の行動を支える基盤になったと思います。
40代からの副業がFIREに与える影響とまとめ
40代後半で副業に挑戦した私の体験は、稼ぎの面では決して成功とは言えませんでした。
せどりに時間と労力をかけた割に収益はほとんどなく、むしろ「家族時間を削ってしまった」という反省が大きかったです。
しかし、この経験を通じて得られた学びは、FIREを目指す上で非常に価値のあるものでした。
まず実感したのは、副業がFIREに与える影響は「収入面」だけではない ということです。
確かに、副業収入が安定すれば投資資金を増やせ、FIREの実現を早められるかもしれません。
ですが、それ以上に大切なのは「自分や家族に合った働き方を見つけること」でした。
FIREの本質は「経済的な自由を得て、心豊かに生きること」。
収入が増えても、心身が疲弊したり家族関係が悪化してしまえば、自由どころか不自由になってしまいます。
私のせどりの失敗は、そのことを教えてくれました。
「お金を得る方法は副業だけではなく、支出の最適化や投資戦略の見直しもある」
「副業は生活全体とのバランスを取れるものを選ぶべき」
そう気づけたこと自体が、FIREの道を歩む上での大きな財産になったのです。
また、副業に挑戦したことで 家族との会話が増えたこと もFIREにプラスの影響を与えました。
「副業で収入が増えたらどう使う?」「FIRE後にやりたいことは?」と話す時間は、たとえ収益が伴わなくても家族の未来を共有する大切なひとときでした。
こうした会話は、家族全体でFIREを意識するきっかけとなり、目標を一緒に追いかけるモチベーションにつながったと思います。
最後にまとめると、40代からの副業は「稼ぎ直しの手段」であると同時に、「自分の働き方や家族との向き合い方を見直すチャンス」でもあります。
失敗しても学びは必ず残り、その経験は次の挑戦や資産形成に生きてきます。
私自身、副業を通じて「収入の額以上に大切なものがある」と気づけました。
それは、家族との時間・安心感・バランスの取れた生活 です。
FIREを目指す仲間には、ぜひ「副業=稼ぐこと」だけでなく、「副業=人生を見つめ直すきっかけ」と捉えてほしいと思います。